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【動画付き】立体物にフルイドアート3 星型オーナメント・くるみボタンベース編

立体物にフルイドアートというテーマの動画3本目。
素体は金属の星型オーナメントとくるみボタンベースです。

今回の素体は両方とも金属製です。
金属にアクリル絵の具を乗せる場合の下処理も紹介します。

下処理

ダイソーの星型オーナメントです。
ブリキの星飾りはアメリカンなインテリアによく登場します。

ブリキに塗装がしてあります。
塗料は何かはわかりませんがたぶん油性塗料でしょう。
このまま水性であるアクリル絵の具を乗せると
弾いたり乾燥後に剥がれたりする恐れがありますので下処理します。

下処理方法は“足付け”です。
足付けとは下地の表面を紙やすりなどでこすってざらざらにすることです。
そうすると表面積が増えて塗料画が食いつき、剥がれにくくなるのです。
今回紙やすりは320番を使いました。
240番から400番くらいがよく使われるようです。
表面のツヤがなくなって白っぽくなるまでこすります。

この写真では白っぽい上の方が足付け済み、黒っぽい下の方がまだの部分です。

星型オーナメント

絵の具は3色使いました。
今回は絵の具を弾きやすい素体に描くので、絵の具を固めに溶きました。

凹凸の高いところから絵の具を流していきます。

例によってこぼれた絵の具をすくい取ってのせ直します。
絵の具が堅いので、炙ってもセルはほとんど発生しませんでした。

2つ目はこの3色を使いました。

乾燥後・完成

くるみボタンベース

ダイソーのくるみボタンベース・38mmです。

星型オーナメントと同じように足付けしました。
左が足付け前、右が足付け済みです。

星型オーナメントを作った時に
コップの底に残った絵の具を使います。

くるみボタンベースは少しの絵の具でできるので
カップに余った絵の具や、ほかの作品を作ってこぼした絵の具をすくってでも
いくつも作ることができます。
ですのでいつでもすぐに作ることができるように
足付けしておいたものをいくつもキープしておいています。

乾燥後・完成

これをボタンやバッチにする場合は
絵の具面を保護する加工が必要です。
アクリル絵の具の画面は柔らかいのですぐに傷が付いてしまったり、
プラスチックのものに癒着してしまったりするからです。

絵の具が完全に乾燥してからUVレジンでコーティングするのが一番簡単です。
UVレジンは少量でしたら100均で買えます。
絵の具にシリコンオイルを入れている場合は
レジンを塗るときに弾いてしまうことがあるので、
絵の具の完全乾燥後に薄めた洗剤水で軽く拭いてください。
その後も完全乾燥させてからレジンを塗ってください。
硬化前のレジンと水は相性が悪いのです。

失敗例

側面の絵の具が弾いてしまっています。
原因として考えられるのは
1 足付けにむらがあった
2 絵の具の粘度が弱かった(ゆるかった)
3 油分をつけてしまった(うっかりシリコンオイルが…とか)
4 絵の具に混ぜたシリコンオイルが多すぎた
です。

こうなった場合は頑張って修復するより上書きする方が早いです。
洗剤水で洗って油分を取り、
露出した金属部分に新たに足付けして
新たな制作の基材として再利用しましょう。


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フルイドアート 用語辞典

【動画付き】平滑な画面を作るための下塗りの仕方 forフルイドアート・アクリル絵画

フルイドアートを制作していて気になること。それは
絵の具を流した直後はふっくらつやつやな絵肌が、
乾燥とともにやせていってキャンバスの目がくっきり出てしまうことです。

フルイドアートのなめらかな流体模様に格子状のキャンバスの目は合わないような気がしたので、
フラットな絵肌になるように地塗りをしてみました。
その工程を皆さんにシェアしたいと思います。

下地作り

下地材を塗る

用意したのはダイソーのF3サイズのキャンバス。
ジェッソ、#400位の耐水ペーパーです。

ジェッソとはアクリル系の下地材です。
キャンバスや木材などの絵の支持体に塗って制作を助けます。
ジェッソの材料に含まれる炭酸カルシウム(石灰)が
支持体(キャンバス、紙、木など)の目を埋めて平らにしてくれます。

キャンバスに刷毛でジェッソを薄めずに塗ります。
キャンバスの目に埋め込むようにしっかり塗ります。
とりあえず刷毛目は気にしなくてもよいです。
でも刷毛の毛が抜けて張り付いた場合はとってください。
側面にも塗ります。

表面が乾いたら重ね塗りします。
キャンバスの目の粗さやジェッソの濃さによって違いはありますが、
私は5回重ね塗りしました。
繊細な細密画を描く方は10回以上重ね塗りするそうです。

水研ぎする

よーく乾燥させてから水研ぎして刷毛目を消します。
#400の耐水ペーパーを当て木に巻き付けて、水をかけて優しく研ぎます。


ジェッソは柔らかいのですぐに削れてしまいます。
こすりすぎ注意です。
キャンバスの木枠のところは力が入りやすく削りすぎになりやすいので注意しましょう。
削りかすで水が粘土状になってきたら拭き取って水を新しくかけます。
側面も忘れずに。

動画撮影用にテーブルの上で水研ぎしていますが
普段は流しでやっています。
後始末が楽ですから。

紙やすりを使って磨くこともできますが
耐水ペーパーを使った水研ぎおすすめします。
その理由は
●摩擦で熱くなりにくいので、やけどなどをしないですむ。
●水で削りかすを流しながら研ぐので、目詰まりしにくい。
●削った粉が飛び散らないので掃除が楽。
だからです。

平らな面を磨くときには当て木を使いましょう。
手のひらサイズの木の切れ端で十分です。
手にペーパーを直接持って使うと、指の丸みと柔らかさで
ムラのある仕上がりになる可能性が高いです。

フルイドアートの場合は絵の具がたっぷり乗るので
完璧につるつるに磨かなくても大丈夫です。

水で削りかすを洗い流したらよく乾燥させてください。

ダイソーのキャンバス 買ったまま
下地塗り済み

アクリル絵の具を流してみます

ではいつものように制作スタート。
今回は同じ色、同じ技法で
地塗りあり、地塗りなしの両方を作っていきます。

まずは地塗りしたキャンバスから。
フリップカップの技法を使います。


地塗りに使ったジェッソに含まれる炭酸カルシウム(石灰)が水分を吸うので
絵の具の流れが少し悪いようです。
絵の具の水分量を最初から心持ち多めにするとよいでしょう。

一晩乾かして完成。

地塗りした方の乾燥後絵肌アップ

地塗りしなかった方の乾燥後絵肌アップ。

地塗りありなしの乾燥後の比較

地塗りあり
乾燥後
地塗りなし
乾燥
地塗りなし
乾燥後

木材にもやってみました。

まとめ

完成時の絵肌に関しては好みがあると思います。
私はつるつるの絵肌の方がフルイドアートの流動感を損なわないように感じるので好きです。
さらにグロスメディウムを塗ってテカテカにしたいぐらいです。

作業がめんどくさいけどつるつる絵肌にしたいという方!
最初から表面がつるつるの支持体を選べばよいのです。
私はプラバンをよく使います。
ほかにもユニペーパーを貼ったパネルとか、金属板、タイルなど実は選択肢はいろいろあります。
キャンバスにこだわる必要なんてありませんよー。
まあ、キャンバスは飾るとき便利だし、軽いし、再利用がきくし…


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今回は絵の具の画面への注ぎ方3種を動画にしたので
その内容についてを書いていきます。

絵の具の注ぎ方で画面はそんなに変わるのか?

変わります!
フルイドアートは超短時間でできあがってしまうアートなので
最初に行われる『色配置』の影響がとても大きいのです。

もちろんその後に行われる『絵の具流し』や『スワイプ』などの画面調整も大事です。
ですが、最初に画面に置かれた色は『セル』の色にも大きく影響します。
それに色と色との隣り合い方や重なり合い方が、この3種類の注ぎ方で
ものすごく変わるのです。
では実際に見てみましょう

画面に直接各色を同心円状に注ぐ

画面に単色の絵の具を順番に流していきます。
確実に絵の具が重なり合うように、同心円状に流していきます。

パレットナイフでスワイプ。

最後に注いだ青色が優勢です。

ストローで息を吹きかけて絵の具を動かし、変化をつけます。
タピオカ用の太いストローを使いました。
(ダイソーで購入)

完成

余った絵の具で作った小品です。

この注ぎ方の特徴

●主役になる色が決まっていてそれを生かすなら、この注ぎ方が間違いないと思う。
●模様が大ぶりで、コントラストのはっきりした作品に仕上がる。
●スワイプやスクラッチ、ブローなど自分で模様をコントロールする余地がある。

一つのカップに積層状に絵の具を入れてから画面に注ぐ

カップに絵の具を入れます。
違いを比較できるように、同心円の時と同じ順で絵の具を重ねます。
シリコンオイルは絵の具が単色のうちに混ぜておいてください。

そのカップから画面中央に絵の具を注ぎます。
繊細な縞模様が広がっていきます。


先ほどの同心円注ぎの時とは逆で、一番下の色が優勢なようです。

美しい縞模様を壊したくないのでスワイプはしないでいきます。
加えるのは熱だけ…。

完成

こちらはシリコンオイルを加えなかった作品です。
完全に縞模様を楽しむ仕様です。

この注ぎ方の特徴

●細かい縞模様が出来る。
●セルを作らないで縞模様を楽しむという選択肢がある。

一つのカップに積層状に絵の具を入れてから画面に一気にひっくり返す。

一つのカップに絵の具を注ぎ入れるのは、上のやり方と同じです。
カップを画面の上にいきなりひっくり返すのは
絵の具が飛び散る危険があります。
キャンバスで蓋をしてからひっくり返しましょう。

絵の具が下まで流れきってから、ゆっくりカップを外します。
絵の具がどんな表情を描いてくれるか楽しみな瞬間です。

美しいグラデーションができました。
これは生かしたいのでスワイプはしないでおきます。
でもセルは欲しいのでガストーチで熱は加えます。

完成

この注ぎ方の特徴

●絵の具の色の境目が美しいグラデーションを描く。
●コントラストの強い色選びをした場合特に効果的かもしれない。
●全体にソフトな印象の作品になる。

今回のまとめ


画面に直接各色を同心円状に注ぐ
●主役になる色が決まっていてそれを生かすなら、この注ぎ方が間違いないと思う。
●模様が大ぶりで、コントラストのはっきりした作品に仕上がる。
●スワイプやスクラッチなど自分で模様をコントロールする余地がある。

一つのカップに積層状に絵の具を入れてから画面に注ぐ
●細かい縞模様が出来る。
●セルを作らないで縞模様を楽しむという選択肢がある。

一つのカップに積層状に絵の具を入れてから画面に一気にひっくり返す。
●絵の具の色の境目が美しいグラデーションを描く。
●コントラストの強い色選びをした場合特に効果的かもしれない。
●全体にソフトな印象の作品になる。

フルイドアートは新しいアートです。
これからもどんどん新技法が誕生するでしょう。
今回紹介した流し方が基本になって
新しい流し型をあなたが編み出すかもしれません。
楽しみですね。


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【動画付き】比較検証フルイドアートのメディウム。ダイソーのPVA洗濯のりvs木工用ボンドvsポーリングメディウム

フルイドアートに使うメディウムはいろいろあります。
どれを使うかを決めるために比較実験をしてみました。
日本で手に入るものを対象に選んでいます。

比較実験の対象となる材料は
ダイソー・PVA合成洗濯のり
ダイソー・木工用ボンド
リキテックス・ポーリングメディウムの3種類です。

絵の具とメディウムの比率はすべて1:1。
堅さの調整は水で行いました。

PVA洗濯のり

アクリル絵の具との混ぜ具合はとてもいいです。
適度なとろみがあって、画面に絵の具が流れる感触はなめらかです。
スワイプをしたり太ストローで息を吹きかけて絵の具を動かしてみますと、
すぐにセルが出来てなかなかいい感じです。

ところが絵の具の流動がよいという利点が
あっという間に難点に変わります。
絵の具の色と色との境目が動き続け
セルもジリジリと壊れていきます。

絵の具が乾いた頃には下の写真のように
かなり細かい模様になってしまいました。
効果として狙うならいいと思います。

↑完成品・全体

木工用ボンド

ボンドは堅さがあるので絵の具と混ぜるのに少々手間がかかります。
堅さ調整に結構水を入れました。
木工用ボンドは乾く前は白く不透明です。
ですので絵の具の色は白っぽくなります。
乾くと本来の色に戻ります。

絵の具の流れる感じは最初は同じだったのですが
どんどん流れづらくなっていきました。
キャンバスに水分を奪われたのでしょうか。

セルはなかなか出てきません。
スワイプしてトーチで炙ると控えめなのが出てきました。

問題はスワイプすると色が引っ張られて混ざってしまうことです。
マーブル模様にならず、濁った色になってしまいました。
息を吹きかけて絵の具を動かしても同じです。

そして固まるのが早い!
あっという間に作業タイム終了です。
それなのに完全乾燥は3種類のうちで1番遅かった。

良かったのは、乾燥後画面がツヤツヤなところです。

↑完成品・全体

ポーリングメディウム

高価なブランド品、ホルベイン・ポーリングメディウムです。
240mlで1,815円します。

スワイプすると次々とセルが生まれます。
商品説明にもあるように色同士が混ざり合わず、
美しいマーブル模様が出来ます。

絵の具の堅さにムラがあったり、絵の具が厚くのったまま乾かすと
まれにしわが寄ったりひび割れたりします。
乾燥後の画面はマットです。

↑完成品・全体

まとめ

左からポーリングメディウム、木工用ボンド、PVA洗濯のり

PVA洗濯のり

  • コスパ最高。(750ml・100円)
  • 絵の具の堅さ調整がしやすい。
  • 絵の具がなめらかに流れる。
  • すぐにセルが出来るが、時間とともに崩れる。
  • 最終的に模様が細かくなる。
  • 乾燥後は少しツヤがある。

木工用ボンド

  • コスパ良し。
  • 絵の具の堅さ調整がしづらい。
  • 絵の具の流動性がイマイチ。
  • スワイプすると絵の具が混ざってしまう。
  • セルが小さい。
  • 乾くのが3種類の中で1番遅い。
  • 乾燥後はツヤツヤ。

ポーリングメディウム

  • お値段が高い上に、販売店が限られる。
  • 絵の具の堅さ調整は普通。
  • 絵の具がなめらかに流れる。
  • セルが美しく出来る。
  • スワイプの効果が高い。
  • 絵の具の堅さにムラがあると乾燥後にシワ・ひび割れが出来る。
  • 乾燥後はマット。

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