フルイドアートに使うメディウムはいろいろあります。
どれを使うかを決めるために比較実験をしてみました。
日本で手に入るものを対象に選んでいます。
比較実験の対象となる材料は
ダイソー・PVA合成洗濯のり
ダイソー・木工用ボンド
リキテックス・ポーリングメディウムの3種類です。
絵の具とメディウムの比率はすべて1:1。
堅さの調整は水で行いました。
PVA洗濯のり
アクリル絵の具との混ぜ具合はとてもいいです。
適度なとろみがあって、画面に絵の具が流れる感触はなめらかです。
スワイプをしたり太ストローで息を吹きかけて絵の具を動かしてみますと、
すぐにセルが出来てなかなかいい感じです。
ところが絵の具の流動がよいという利点が
あっという間に難点に変わります。
絵の具の色と色との境目が動き続け
セルもジリジリと壊れていきます。
絵の具が乾いた頃には下の写真のように
かなり細かい模様になってしまいました。
効果として狙うならいいと思います。
木工用ボンド
ボンドは堅さがあるので絵の具と混ぜるのに少々手間がかかります。
堅さ調整に結構水を入れました。
木工用ボンドは乾く前は白く不透明です。
ですので絵の具の色は白っぽくなります。
乾くと本来の色に戻ります。
絵の具の流れる感じは最初は同じだったのですが
どんどん流れづらくなっていきました。
キャンバスに水分を奪われたのでしょうか。
セルはなかなか出てきません。
スワイプしてトーチで炙ると控えめなのが出てきました。
問題はスワイプすると色が引っ張られて混ざってしまうことです。
マーブル模様にならず、濁った色になってしまいました。
息を吹きかけて絵の具を動かしても同じです。
そして固まるのが早い!
あっという間に作業タイム終了です。
それなのに完全乾燥は3種類のうちで1番遅かった。
良かったのは、乾燥後画面がツヤツヤなところです。
ポーリングメディウム
高価なブランド品、ホルベイン・ポーリングメディウムです。
240mlで1,815円します。
スワイプすると次々とセルが生まれます。
商品説明にもあるように色同士が混ざり合わず、
美しいマーブル模様が出来ます。
絵の具の堅さにムラがあったり、絵の具が厚くのったまま乾かすと
まれにしわが寄ったりひび割れたりします。
乾燥後の画面はマットです。
まとめ
PVA洗濯のり
- コスパ最高。(750ml・100円)
- 絵の具の堅さ調整がしやすい。
- 絵の具がなめらかに流れる。
- すぐにセルが出来るが、時間とともに崩れる。
- 最終的に模様が細かくなる。
- 乾燥後は少しツヤがある。
木工用ボンド
- コスパ良し。
- 絵の具の堅さ調整がしづらい。
- 絵の具の流動性がイマイチ。
- スワイプすると絵の具が混ざってしまう。
- セルが小さい。
- 乾くのが3種類の中で1番遅い。
- 乾燥後はツヤツヤ。
ポーリングメディウム
- お値段が高い上に、販売店が限られる。
- 絵の具の堅さ調整は普通。
- 絵の具がなめらかに流れる。
- セルが美しく出来る。
- スワイプの効果が高い。
- 絵の具の堅さにムラがあると乾燥後にシワ・ひび割れが出来る。
- 乾燥後はマット。