ポーリングアート

【動画付き】フルイドアートの作り方

フルイドアートの作り方の動画を作りました。
フルイドアートは動的な制作過程も魅力の一つです。
絵の具が流れて変化していく様子をお楽しみ下さい。

基本の材料は前回の記事
フルイドアートで使用する道具をそろえるをご覧下さい。

まずは下準備

キャンバスの裏、角四ヶ所にプッシュピンを刺して足を作ります。
これで、絵の具が垂れてテーブルにくっつくのを防ぎます。
絵の具がだらだらとこぼれますので、
机には汚れ防止のビニールシートを敷いて下さい。

絵の具を選んで調合

アクリル絵の具を紙コップに入れます。
(写真の紙コップは90mlサイズ。 )

ポーリングメディウムをアクリル絵の具とほぼ同量入れて混ぜます。
このままでは絵の具が流れてくれる堅さではないので、水を加えて調整します。
水は少しずつ加えましょう。
わたしはガムシロップとハチミツの中間くらいの堅さを目指します。

この調子で同じ堅さの絵の具を4色作ります。
(最初の材料写真とアクリル絵の具の色が違うことをお許し下さい。)

シリコンオイルを2滴ずつ入れて軽く混ぜますます。

別のコップに絵の具を流し込みます。
ここで絵の具を入れる順番や量によってできあがりが変わってきます。

ここからが本番!

コップの上にキャンバスを伏せて重ねひっくり返します。
絵の具がコップの口に流れてくるまでちょっと待ってから・・・

コップをそっと外すと絵の具が流れてきます。

キャンバスを傾けて絵の具を流します。
絵の具が流れてくれたかった部分や、色のバランスが気に入らない部分を
コップの底に残った絵の具でちょっと修正。

側面も画面ですので、塗り残しの無いように絵の具をのばします。
指で絵の具をのばすくらいで十分です。

時間とともに次々とセルが生まれてきます。
画面をガストーチで軽くあぶり、その熱でシリコンオイルを刺激して
大量のセルを生み出します。
(やり過ぎ注意。絵の具が焦げます。)

完成です

よく乾燥させて完成です。
乾燥には一晩くらいかかると思って下さい。

同じレシピでもう一枚作りました。
表情が全く違います。
この思いも掛けない結果がフルイドアートの魅力です。
額装しなくても飾れます。


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フルイドアートで使用する道具をそろえる

フルイドアートを始めるのに必要な材料・道具を解説します。
失敗したくない人のために、正統派の材料です。

【必須】
1.アクリル絵の具
2.メディウム
3.シリコンオイル
4.水と水差し
5.キャンバス
6.紙コップ
7.割り箸
8.プッシュピン
ビニール袋

【あった方がいいもの】
9.ガストーチ
10.ゴム手袋
11.ウエス
エプロン

アクリル絵の具

大容量のアクリル絵の具がおすすめです。
絵の具の消費スピードがすごいのです。
アクリルガッシュはちょっと使いにくいので、
新たに買うのなら上の写真のような絵の具を求めて下さい。
アクリルガッシュの失敗談はこちら↓
超初心者のフルイドアート。有り物画材で始めてみてわかったこと。

メディウム

無くても出来ると言えば出来ますが、描き心地も仕上がりも違います。
色同士が混ざり合わなくなるので仕上がりの発色が美しい。
絵の具もなめらかに流れます。

↑リキテックス ポーリングメディウム
現在、日本の画材店で手に入りやすいものはこれです。

シリコンオイル

不純物が入っていなくて、無色透明のものを選んで下さい。
スプレータープのものを使う場合は瓶などの中に出しておいて下さい。
ホームセンターで売っています。

水と水差し

水は絵の具の堅さを調整するのに使います。
水差しは何でもかまいません。
コップからスポイトで入れてもいいし、ヤカンから注いでもいい。
要はちょっとずつ水を注げればよいのです。

キャンバス

描く素材です。
アクリル絵画用の張りキャンバスがよいでしょう。
水彩ボードを使って失敗した話はこちら↓
超初心者のフルイドアート。有り物画材で始めてみてわかったこと3

紙コップ

プラカップでもOK。
絵の具を混ぜたり、キャンパスを支えたりするのに使います。
ほぼ使い捨てです。

割り箸

絵の具を混ぜるのに使います。
混ぜられれば何でもいいので、アイスのへらでも棒きれでもいいです。

ビニール袋

絵の具をキャンバスからだらだらと流しますので、テーブルが汚れないように敷きます。
新聞紙だけでは心許ないのでビニールがいいです。

ガストーチ

これを使うとセルがパッと出てきて楽しい。
ヒートガンでも代用できますが、風圧の影響が出ます。

エプロン

アクリル絵の具は服につくと落ちません。
汚れてもいい服装で挑みましょう。

ゴム手袋

手が汚れるのを防ぎます。
手を汚さないように絵の具を流すのは、不可能です。

ウエス

紙でも布でも。
キッチンペーパーもよいです。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーはちょっと弱いかな。

以上が基本の材料・道具です。
次の記事は実践編です。
【動画付き】フルイドアートの作り方


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フルイドアートとは何か?

アイキャッチ

フルイドアートとは絵の具の流動性を利用して制作された芸術作品を指します。
液体の絵の具の流動性(fluid)が描き出した芸術(art)という意味です。

ポーリングアートと呼ばれることもあります。
ポーリング(pouring)とは注ぐこと、流れでることを意味します。
絵の具を注ぐアクションを表現している名称ですね。

使う材料によって種類分けされる

最もよく使われている材料はアクリル絵の具です。
アクリル絵の具を使ったフルイドアートは『アクリリックフルイドアート』と呼ばれています。
材料が手に入りやすく、短時間で手軽に出来ます。
やっている人が多いのでテクニックも次々とあみ出されています。

アクリリックフルイドアート

レジンを使ったフルイドアートもあります。
元々が透明なレジンを使っているので、作品の透明感と奥行き感は抜群です。
ただ材料の値段が高いことや制作時間が長いことなどがあり、手を出しにくいものであります。
(レジンの硬化に平均48時間ほどかかります。)

レジンフルイドアート

アルコールインクアートもフルイドアートの仲間です。
インクを吸わない素材の上にアルコールインクを数色垂らして、
その広がり具合を楽しむアートです。
アルコールインクはすぐに乾くので、制作から完成までの時間が1番早い。

日本の伝統技術である『墨流し』もフルイドアートでしょう。
ウィキペディア(Wikipedia)・墨流し
自然と偶然が生み出す美を楽しむのは日本人の心性にピッタリではないでしょうか!
トルコのマーブリング技法もはいりますね。

じゃあマーブルケーキも???
わたしは入れたいと思っています。

まずは一般的なアクリリックフルイドアートについて

このブログではアクリリックフルイドアートを研究していきます。
材料が手に入りやすく、初心者にも敷居が低い。
それでありながら奥が深くて探求のしがいがありそうだからです。

基本材料はアクリル絵の具とオイルです

アクリリックフルイドアートの材料で欠かせない物は
アクリル絵の具とオイルです。
二色以上のアクリル絵の具をキャンバスの上に流し、流動によって出来た模様を楽しみます。

水性であるアクリル絵の具にオイルを数滴垂らすとどうなるでしょうか。
水と油が反発し合って思いも掛けない模様が浮かび上がります。
細胞に似たこの模様を『セル』と呼んでいます。

フルイドアート

このセルがアクリリックフルイドアートの醍醐味だと思います。
セルを出すために添加するオイルについて多くの人が研究し、
いろいろなレシピが生まれています。
このブログでも順次実験していきます。

これから始めたい人に伝えたいこと

フルイドアートのメリットとデメリットをあげていきます。

■メリット

  • 誰でも始めることが出来る。(小学生でもぶきっちょさんでも)
  • 仕上がりが予想できないことから新鮮な感動が生まれる。
  • 制作時間が短い。
  • 新しいアート・ムーブメントに参入出来る。

■デメリット

  • 絵の具が服などについたら落ちない。
  • スクールなどが見つけにくい。
  • 技法が確立していないので迷う。
  • 知名度が無いので「古井戸アートって何さ?」とか言われる。

偶然にゆだねるフルイドアートはそれ故に精神性が表れると感じています。
瞑想に似たヒーリング効果を得ることもあります。
そんなフルイドアートを楽しみましょう。